「庭が狭いから、家庭菜園は無理かな…。」
そう思っていませんか。実は、畳2枚分ほどのスペースがあれば、野菜は十分に育てられます。
- 庭が狭くて家庭菜園は無理だと思っている
- 何を育てればいいか分からない
- いつ・何から始めればいいか分からない

こんな狭い庭で、本当に野菜が育つの?

畳2枚分あれば十分ですよ。私は玉ねぎとさつまいもを毎年育てています。
私も最初は、決して広くはない庭を前に半信半疑でした。それでも思い切って始めてみたら、今では玉ねぎとさつまいもを毎年収穫できるようになりました。苗を買い遅れるなどの失敗もしながら、少しずつ小さな庭ならではのコツが分かってきたところです。
この記事は、小さな庭で家庭菜園を始めたい人のための入口の記事です。何を育てるか、いつ何をするか、どれくらいお金がかかるかを、ひととおりまとめました。
詳しい育て方は、それぞれの記事へ案内していきます。
- 小さな庭に玉ねぎとさつまいもを選んだ理由
- 2つを交互に育てる年間スケジュール
- 路地栽培とプランターの選び方
- 必要な広さと費用の目安
- 苗を買う時期と選び方
玉ねぎとさつまいもの魅力

家庭菜園を始めるとき、最初に悩むのが「何を育てるか」です。
場所を取る野菜や手入れが大変な野菜を選ぶと、最初からつまずいてしまいます。
いろいろ試した末にたどり着いたのが、玉ねぎとさつまいもの組み合わせでした。
- 植え付け後の管理がラク
- 収穫後に長く保存できる
- 育てる時期がずれていて交互に育てられる
植え付け後の管理がラク
家庭菜園を続けられるかどうかは、手入れのしやすさで決まります。
玉ねぎは植え付けたあと、冬の間の水やりはほぼ雨まかせです。私は追肥のいらない一発肥料を使っているので、あとは収穫を待つだけになります。
さつまいもも、地植えなら夏の水やりは基本的にいりません。つるが茂ってきたら、何回かつる返しをするくらいです。
収穫後に長く保存できる
小さな庭でも、収穫の時期には思った以上にたくさん採れます。
トマトやレタスのように傷みやすい野菜だと、すぐに食べきらなければいけません。
その点、玉ねぎもさつまいもも保存がききます。玉ねぎは干してネットで吊るしておけば長持ちし、さつまいもは寝かせることで甘みが増していきます。
時期がずれて交互に育てられる
玉ねぎとさつまいもは、育てる時期がちょうどずれています。
玉ねぎを収穫した5月に、同じ場所へさつまいもを植える。さつまいもを収穫した10月から、また玉ねぎの準備を始める。
この繰り返しで、1つの庭を1年中むだなく使えるのが循環栽培の魅力です。
年間の栽培スケジュール

では、1年間の流れを月ごとに見てみましょう。
私が住んでいるのは愛知県で、いわゆる中間地です。寒い地域や暖かい地域では時期が前後します。
ポイントは、片方を収穫したらすぐ次を植えることです。
| 時期 | 玉ねぎ | さつまいも |
|---|---|---|
| 5月 | 収穫(年によって前後) | 苗を買って植える |
| 6〜9月 | ― | 育てる(茂ってきたらつる返し) |
| 10月 | 中旬から土づくり | 収穫 |
| 11月 | 中旬に植え付け | 収穫後のいもを寝かせて追熟 |
| 12〜4月 | 育てる(水やりはほぼ雨まかせ) | ― |
この表をカレンダーに書き写しておくと、作業を忘れずに済みます。
玉ねぎの1年
玉ねぎは、10月中旬から土づくりを始めて、11月中旬に苗を植えます。
冬の間はほとんど手がかからず、5月ごろに葉が倒れてきたら収穫です。
植え付けから収穫までの詳しい流れは、【2畳で60個】初心者でも玉ねぎ栽培を成功させるコツ5つにまとめています。
さつまいもの1年
さつまいもは、5月に苗を買って、そのまま5月中に植え付けます。
夏の間につるがぐんぐん伸びるので、茂ってきたら何回かつる返しをするのが私のやり方です。
10月に収穫したら、すぐに食べずに寝かせておくと甘みが増しておいしくなります。
収穫と植え付けをつなぐコツ
循環栽培でいちばん大切なのは、次の野菜の準備を早めに始めることです。
特に玉ねぎの土づくりは植え付けの4週間前から始めるので、さつまいもを収穫したらすぐに取りかかります。
土づくりの手順は、【植え付け4週間前から】玉ねぎの土づくり3ステップと肥料の量で詳しく紹介しています。
路地栽培かプランターか

家庭菜園を始めるとき、最初に決めたいのが育てる方法です。
庭の土に直接植える「路地栽培」にするか、「プランター」で育てるか。どちらが正解ということはありません。
庭の広さや状態に合わせて、今ある環境で始められる方法を選ぶのがいちばんです。
| 路地栽培 | プランター | |
|---|---|---|
| 広さ | ある程度まとまった場所が必要 | ベランダや玄関先でもできる |
| 水やり | ほぼ雨まかせでよい | 乾きやすいのでこまめに必要 |
| 収穫量 | 多くなりやすい | プランターの大きさしだい |
| 費用 | 土代がほとんどかからない | プランターと培養土の代金がかかる |
路地栽培が向いている人
畳2枚分ほどの土のスペースがあるなら、路地栽培がおすすめです。
土の量が多いので根がしっかり張り、水やりもほとんど雨まかせで済みます。
最初に土づくりをする手間はありますが、毎年同じ場所で育てられるのも魅力です。
プランターが向いている人
庭がコンクリートで土がない場合や、スペースがほとんどない場合はプランターが向いています。
置き場所を選ばず、日当たりのよい場所へ動かせるのも便利です。
ただし土が乾きやすいので、路地栽培よりも水やりに気を配る必要があります。
迷ったら両方を組み合わせる
どちらか1つに決めなくても大丈夫です。
私も庭の一角で路地栽培をしながら、スペースが足りない年はプランターを追加しています。
「完璧な環境がないと始められない」ということはありません。今ある場所でできることから始めてみてください。
必要な広さと畝の目安

「どれくらいの広さがあれば育てられるの?」というのも、よく聞かれる質問です。
私は毎年、玉ねぎを50本前後育てています。家族で食べるには十分な量です。
広さの目安と、畝(うね)を立てる理由をお伝えします。
- 玉ねぎ50本なら畳1枚分ほど
- 畝は野菜ごとに高さを変える
- マルチを張ると管理がぐっとラク
玉ねぎ50本に必要な広さ
玉ねぎは、苗と苗の間を10〜15cmほどあけて植えます。
この間隔なら、畳1枚分(約1.6㎡)ほどのスペースで50本前後が植えられます。
畳2枚分あれば、玉ねぎとさつまいもを交互に育てるには十分な広さです。
畝の幅と高さの目安
畝とは、土を細長く盛り上げた、野菜を植えるための土台のことです。
畝を立てると水はけがよくなり、根腐れを防げます。通路と植える場所が分かれるので、野菜を踏まずに作業できるのも利点です。
| 畝の幅 | 畝の高さ | |
|---|---|---|
| 玉ねぎ | 60〜70cm | 10〜15cm |
| さつまいも | 60〜90cm | 20〜30cm(高めにする) |
さつまいもは水はけのよい土を好むので、玉ねぎより高めの畝にします。
マルチで管理をラクにする
畝を立てたら、黒いマルチを張るのがおすすめです。
雑草が生えにくくなり、特に冬の玉ねぎ栽培では草取りの手間が大きく減ります。
さつまいもでのマルチの使い方は、さつまいも栽培はマルチを使用するで紹介しています。
さつまいものプランター栽培

「さつまいもはプランターでも育つの?」と思う方も多いかもしれません。
答えは、育てられます。ただし、プランター選びを間違えると芋が大きくなりません。
さつまいもは土の中で芋を太らせる野菜なので、とにかく深いプランターを選ぶことが大切です。
- 深さ30cm以上のプランターを選ぶ
- 日当たりと水はけのよい場所に置く
- 肥料の少ない土を使う
深さ30cm以上を選ぶ
さつまいものプランターは、深さ30cm以上・容量20L以上が目安です。
大きな芋を育てたいなら、深さ35〜40cmほどあるとさらに安心です。
ふつうの野菜用の横長プランターでは浅すぎて、芋が細くなりやすいので気をつけてください。
日当たりと水はけのよい場所に置く
さつまいもは、日当たりのよい場所を好みます。
プランターの底に水がたまるとよくないので、台の上などに置いて水はけをよくしておきます。
つるは1〜2m以上伸びるので、周りに広がるスペースも確保しておきましょう。
肥料の少ない土を使う
さつまいもは、肥料が多いと葉やつるばかりが茂り、芋が太らない「つるぼけ」になります。
市販の野菜用培養土で十分に育ちます。
肥料入りの培養土を使う場合は、追加の肥料は入れないようにしてください。
始めるのにかかる費用と道具

「家庭菜園を始めるのに、いくらかかるの?」というのも気になりますよね。
実際に始めてみて分かったのは、最初は本当に最低限でいいということです。
道具・土・苗を合わせて、数千円あれば始められます。
| 項目 | ホームセンターでの目安 |
|---|---|
| 道具(移植ゴテ・ジョウロ・軍手) | 1,000〜3,000円ほど |
| 土・石灰・肥料 | 500〜1,500円ほど |
| 玉ねぎの苗(50本) | 300〜500円ほど |
| さつまいもの苗(5本) | 400〜600円ほど |
※値段はお店や地域、年によって変わります。プランターで育てる場合は、プランターと培養土の代金が別にかかります。
初期費用の目安
地植えなら、表の内容を合わせて3,000〜5,000円ほどが目安です。
庭の土をそのまま使えるので、土にかかるお金はほとんどありません。
最初からたくさんそろえると、続かなかったときにもったいないので、少しずつ買い足していくのがおすすめです。
最初の道具は3つだけ
家庭菜園の道具はたくさんありますが、最初に必要なのは移植ゴテ・ジョウロ・軍手の3つだけです。それぞれの選び方は、【最初は3つだけ】家庭菜園で最低限必要な道具リスト|実物写真つきで紹介しています。
大きなスコップや支柱は、慣れてきてから必要に応じてそろえれば十分間に合います。
マルチシートは最初はなくても育ちますが、玉ねぎ栽培では特に便利なので、2年目から試してみてください。
2年目からの費用
2年目からは道具代がかからなくなります。
毎年かかるのは苗代と肥料代くらいなので、1年で数千円ほどです。
1年分の玉ねぎとさつまいもが収穫できると考えると、とても続けやすい趣味だと感じています。
苗を買う時期と選び方

家庭菜園を始めようと思ってホームセンターへ行ったら、苗が売っていなかった。
これは初心者がよくやってしまう失敗です。苗には、売り出される時期が決まっています。
私も玉ねぎの苗を買いに行くのが遅れて、目当ての品種が売り切れていたことがありました。
- 玉ねぎの苗は10月に出回る
- さつまいもの苗は5月に出回る
- 確実に欲しい品種は通販で予約する
玉ねぎの苗は10月に買う
玉ねぎの苗は、10月上旬ごろから売り出されます。
植え付けは11月なので「直前に買えばいい」と思いがちですが、人気の品種は早めに売り切れてしまいます。
| 種類 | 収穫の時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| 早生(わせ) | 早い | 甘みが強く、新玉ねぎとして食べるのに向く |
| 中生(なかて) | 標準 | バランスがよく初心者向け |
| 晩生(おくて) | 遅い | 保存性が高い |
苗の太さの選び方は、【去年は小玉】玉ねぎの苗が細い原因と種まきを4回に分けた理由でも詳しく書いています。
さつまいもの苗は5月に買う
さつまいもの苗は、5月ごろに出回ります。
私は5月に苗を買って、そのまま5月中に植え付けています。
品種では、甘みの強い「紅はるか」や、なめらかな食感の「シルクスイート」が人気です。人気の品種は早めに売り切れることがあるので、5月に入ったらお店をのぞいてみてください。
ホームセンターと通販の違い
苗は、ホームセンターでも通販でも買えます。
| ホームセンター | 通販 | |
|---|---|---|
| よいところ | 実物を見て選べる・その日に持ち帰れる | 品種が多い・予約で売り切れを防げる |
| 気をつけること | 品種が限られる・売り切れたら補充されにくい | 送料がかかる・実物を見られない |
初めての年は、実物を見て選べるホームセンターがおすすめです。確実に欲しい品種がある場合は、通販で予約しておくと安心です。
小さな庭のよくある質問

最後に、家庭菜園を始める前によくある疑問をまとめました。
詳しい内容は、それぞれの記事へのリンクから読めます。
気になる項目だけ読んでいただければ大丈夫です。
土づくりはいつから始めるか
玉ねぎの場合は、植え付けの4週間前から始めます。
牛ふん・苦土石灰・肥料を1週間ずつずらして入れるのがポイントで、石灰と肥料を同じ日に混ぜないことが大切です。
手順と量は、【植え付け4週間前から】玉ねぎの土づくり3ステップと肥料の量にまとめています。その前に庭の土が野菜に合うか確かめたい人は、【手と牛乳パックでわかる】家庭菜園の土の見分け方と直し方を参考にしてください。
水やりはどのくらい必要か
地植えなら、植え付けた直後にたっぷりあげれば、あとはほとんど雨まかせで育ちます。
ただしプランターは土が乾きやすいので、土の表面が乾いたら水をあげてください。
晴れの日が長く続いて土がカラカラになったときは、地植えでも水やりが必要です。
追肥は必要か
私は追肥のいらない一発肥料を使っているので、玉ねぎの追肥はしていません。
一発肥料を使わない場合は、植え付けの約3週間後と2月ごろに追肥をします。
追肥のタイミングと量は、【2畳で60個】初心者でも玉ねぎ栽培を成功させるコツ5つで紹介しています。
忙しくても続けられるか
玉ねぎとさつまいもは、植えたあとの手入れが少ない野菜なので、忙しい人でも続けやすいです。
毎日畑に出なくても、週末に様子を見るくらいで十分育ちます。
スキマ時間で続けるコツは、時間がない人でもOK!スキマ時間でできる野菜栽培のコツにまとめています。
収穫したさつまいもの保存方法
さつまいもは、収穫してすぐより、しばらく寝かせたほうが甘くなります。
保存の仕方しだいで、長く楽しむことができます。
詳しい保存方法は、甘さが倍増!収穫後のさつまいもがおいしくなる保存方法をご覧ください。
まとめ|まずは小さな庭から

庭が狭くても、畳2枚分ほどのスペースがあれば家庭菜園は始められます。
玉ねぎとさつまいもなら手入れも少なく、時期をずらして交互に育てれば、1つの庭を1年中使えます。
- 玉ねぎとさつまいもは管理がラクで保存もきく
- 5月と10月に入れ替えて交互に育てる
- 土があれば路地栽培、なければプランター
- 最初の道具は移植ゴテ・ジョウロ・軍手の3つ
- 玉ねぎの苗は10月、さつまいもの苗は5月に買う
私も、苗を買い遅れたり、細い苗のまま植えて小玉になったりと、失敗しながら続けてきました。それでも「来年はこうしよう」と工夫を重ねて、今があります。
まずは今年の秋、玉ねぎの苗を植えるところから始めてみませんか。小さな一歩が、毎年の収穫という大きな楽しみにつながります。


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